![]() MPS/テイチク URS-6006-P 1975年録音 (アナログ) |
まずは前項で登場したマーヴィン・ピーターソンから。ビリー・ハーパーやジョージ・アダムスといった熱いテナーとよく共演している彼がワンホーンで吹きまくっているのがこのアルバムです。女性チェロ奏者や8歳のパーカッショニスト(ビリー・ハートの息子)を加えたユニークなバックを背に、もう、そら吹くわ、吹くわ、ラッパの音がこれでもか、これでもかと天高く突き抜けていきます。このジャケットのデザイン、私はとても好きなんですが、まさにこのイメージ通りです。 もう、こんなアルバムは、あなた、家なんかで聴いいてるばやいぢゃありませんぜ。やっぱしアルテックのホーンスピーカーA7が置いてあるジャズ喫茶へ行くべし。実際、この当時、私はジャズ喫茶に行けばいつも、このアルバムをリクエストしていましたね。いきなり無伴奏のラッパから始まり、2曲目ではピアノともども怒涛のように押し寄せるA面もいいのですが、私としては、名演 Soul Brother が入ったB面が大好きです。まあ、今は仕方なく、家のシステムで遠慮しながら聴いておりますが、やっぱりこれは大音量を全身に浴びて聴くに限りますな。 |
![]() STRATA-EAST/TRIO PA-7064 1970年録音(アナログ) |
今回のトランペット特集は題して「ラッパは熱く吹け!!」。繊細さを一切持ち合わせていない私は、ミュート・トランペットのリリカルな魅力なんぞぜんぜーんわかりまへん。やっぱし、ラッパはパワー全開でひたすら吹きまくって欲しいですな。 さて、70年代初頭、最もラッパを熱く吹いていた男といえば、やはりチャールズ・トリバーではないでしょうか。特にスタンリー・カウエルとともに結成したミュージック・インクでの演奏は、本当に熱く、また輝かしいものでした。彼のラッパは、単に強烈なだけでなく、よく唄うのが魅力です。知性派として知られるスタンリー・カウエルもトリバーによく応え、躍動感あふれるプレイを聴かせてくれます。彼らのアルバムの中でも好きなのは、やはりライブ盤ばかりですな。スラッグズのライブは2枚出ており、両方持っていたはずですが、第1巻が行方不明で、手元には第2巻しか残っていません。この中では特にB面のアワ・セカンド・ファーザー(コルトレーンのことらしい)がいいですね。これもよくリクエストしたよなあ。 |
![]() JVC VIJ-6329 1972年録音 (アナログ) |
70年代初頭、トリバーとともに、熱いラッパを吹いていたのが我らがヒノテル!!ヒノテルといえば過去2回大ブレイクした時代がありました。1回目が60年代後半、レイバンのサングラスをトレードマークに若者のアイドルだった時。なにしろLPのオマケに彼のポスターがついていたぐらいですから。2回目は70年代終わりから80年代にかけてフュージョンに走った時代。実は私も何枚か持ってるんですが、当時はテレビから彼の演奏がCFで流れない日はないぐらいのバカ売れ状態で、シングル盤まで出てましたっけ。 で、この時代は、その中間の落ち着いた状況の中、日野のラッパが一番輝いていた時期ではなかったかと思います。前年のベルリン・コンサートのライブもよかったんですが、このアルバム、まずジャケットがいい感じですよね。中身も益田幹夫が新人(!)で入ったばかりながら、チームワークばっちりで、日野の情念を一丸となって受け止め、いいまとまり出してはります。今から聴くと、フュージョン時代のものは、ああ、いかにもこの時代の音やなあと感じるのに対し、もっと古いはずのこの演奏には全然古さを感じません。熱いエモーショナルな音には時代なんぞ関係ないようですな。 |