![]() Barclay/キング GT5501 1973年 (アナログ) |
芸能の島、バリ島のガムラン音楽です。バリ島というとケチャとかバロンが有名ですが、それらに使われる器楽の総称をガムランというそうです。なんで電化マイルスから突然、こんなのに飛んじゃったかというと、パンゲアで使われるウォータードラムなるものの音がガムラン・ゴングを連想させることがひとつ。そして、パーカッションを中心としたたくさんの楽器がさまざまなリズムをたたきだし、それに笛のメロディーがからみ、リズムやメロディーが次々と変化しながら湧き出て聴いてるものを陶酔させてくれるところが私にとっては共通項に思えるのであります。かなり苦しいコジツケに聞こえますがホントそのように連想するんですよ。 A面はガムランゴング。そしてB面はスマル・プグリガンというもので小泉文夫氏の解説によれば「ガムランゴングよりも音高がたかく、まだガンサの音色はやわらかい。さらにレヨンよりもトロンポンが用いられ、グンデルの数は少ない」んだそうです・・・なんのこっちゃ、さっぱりわかりまへん。 |
![]() ビクター SF-10056 1975年録音 (アナログ) |
芸能山城組はもともとふつうの学生合唱団だったようです。しかしベルカント唱法による日本語歌唱に疑問を持った山城祥二氏の指導の下、ブルガリア女声合唱を模倣して地声による合唱に挑戦。やがてバリ島の民俗芸能ケチャへの取り組みの中、従来の合唱の枠を超え、舞踏や演劇と渾然一体となったものへと変わっていきました。そして、その芸能の構造が、なんと合唱団の組織を変革し、バリ島の共同社会のような「組」となってしまったということです。「銅之剣舞」はケチャの手法を取り入れ、題材を古代日本に求めた舞踊劇ですが、人間の声だけで複合リズムが織り成す編み目はとても面白いし、仏教僧の声明のような「人セサイザー」という効果も秀逸であります。ケチャというのは、最近目薬のCMで半裸の男達が輪になって座り手を振るわせながら口三味線で複合リズムを繰り出すアレなんですが、この「銅之剣舞」の場合は、這い回ったり、走り回ったり、殺陣みたいなものもあったりして、なかなか楽しいです。わたしゃホント、こういう中心からハズレた辺境の音楽ってのが大好きなんですよ。 |
![]() ビクター VDP-1352L 1987年録音(CD) |
邦題「法悦のカッワーリー」・・・パキスタン・スーフィー歌謡の巨匠、ヌスラット・ファテ・アリー・ハーン・・・という物凄いタイトルがつけられています。日本では馴染みがないでしょうが、これはイスラム教徒の宗教歌謡でして、まあ、早い話が黒人教会におけるゴスペルみたいなもんでしょうか。小さいオルガンとアコーディオンのあいのこのような楽器と、太鼓(タブラ)、そして手打ちながらのコーラスを従え、メイン・ヴォーカルがはじめはコーラスと掛け合いながら、そしてのってくると即興でスキャットみたいに歌いまくるのですが、この即興がまあ凄いのなんのって・・・・。私がこの音楽を知ったのは国際交流基金による公演のテレビ放送を深夜に偶然見たのがきっかけでしたが、もうその素晴らしさにはいっぺんに虜になってしまいました。イスラムの神を称える歌詞の内容はわかるはずがないのですが、超絶技巧的即興歌唱やコーラスやタブラとのかけあいの凄さ、ノリのよさは、聴いている者を興奮させます。もうこの興奮と感動を伝えるのは実際に聴いてもらうしかありませんね。ホント、はまってしまいますよ。 |