![]() COLUMBIA KC30455 1970年録音 (アナログ) |
スペインの続きでマイルスだから、当然次はスケッチ・オブ・スペインと思ったでしょ?ところがどっこい、マクラフリンのからみでこのサントラ盤の登場です。当時私はロック&映画少年でもあったので、マイルスは、レコードよりも映画(黒人初のヘビー級ボクサーの伝記映画です)の中で先に聴きました。そしてカッコイイ新鮮なサウンドに驚いたものです。巷ではマイルスもロックに影響されて堕ちたもんだと言う声もあったようですが、ロックファンの耳には、これはロックとはあきらかに次元が違うカッコイイ音楽に聞こえました。 ここから私はカッコイイ(当時はミーハー高校生だったのでマイルスのデカいポスターを部屋に貼ってました。)エレクトリック・マイルスをリアルタイムで追いかけることになりますが、当然、その一方で、ビッチェズ・ブリュー〜カインド・オブ・ブルー〜ラウンド・アバウト・ミッドナイトとどんどん時代を遡って聴き始めるようにもなります。だから、このアルバムは、私にとってマイルスの原体験もといえる思い出深いものになっています。 |
![]() CBS SONY 28AP 2157〜8 1970年録音 (アナログ) |
これは凄いライブです。会場のフィルモア・イーストはロックの殿堂と言われているところで、そこに、(本気かどうかは知りませんが)史上最強のロックバンドなんて作ろうと思えば簡単だぜと豪語していたマイルスが殴り込みをかけたようなもんですな。 まあ、メンバーを見たら、確かに最強と言っても差支えないでしょう。なにしろ電気ピアノがチック・コリアにオルガンがキース・ジャレット。ベースがデイブ・ホランドでドラムス、ジャック・デジョネットってんですからね。 もし、聴衆がロックファンだとしたら、今まで聞いたことがないマイルス・バンドのサウンドに肝を潰したことでしょう。単調なロックのリズムとは全く違い、多彩なサウンドが刻一刻と変化しながら絡み合っていきます。最後はフリーインプロビゼーションみたいな展開になる曲もあります。チックやキースもかなりエキサイトしていて、もう最高のライブを聴かせてくれますね。大音量でガンガン聴きまくりたいアルバムです。 |
![]() CBS SONY 28AP2169〜70 1975年録音(アナログ) |
これは大阪フェスティバルホールでのライブの夜の部、つまりアガルタの姉妹盤ですが演奏の中身はかなり違います。ジャケットの注意書きに「このレコードはあなたの聴覚が麻痺しない範囲まで、ボリュームを上げてお聴き下さい。」とありますが、住宅事情により大音量を上げられない私はいつもヘッドホンをつけてガンガン聴くことにしています。 1曲目のジンバブウェは、まさにリズムの洪水!すべての奏者が叩き出すめくるめくようなリズムには感覚が、そして身体そのものまでも酔い痴れてしまいます。ちょうど民族音楽によくあるポリリズムの効用を思い起こします。2曲目のゴンドワナでは一転してマイルスの味わいのあるプレイが聴け、後半ではなんと4ビートのリズムにのったゴキゲンな演奏まで飛び出します。アガルタもそうですが、この時期のマイルスは優れた指揮者のように自分の表現したい音をバンドのどのメンバーからでも引き出すことができたようです。しかも、、その一方で多彩なリズムをバックに気持ち良くソロを楽しんでいるようにも思えます。マイルスはいつもジャズシーンの先頭にたって革新的なスタイルに挑戦してきました。しかし、私はどの時代でも、ライブでソロを気持ち良く吹きまくる・・・そんなマイルスが一番好きです。 |