なぜか気になるこの1枚vol.2

アルト4B


HARLEM BUSH MUSIC UHURU/GARY BARTZ


Milestone
MSP 9032(アナログ)
 ゲイリー・バーツが NTU TROOPというグループを結成して1971年に出したアルバムです。バーツの演奏としては他にもっといいものがあるし、このグループの演奏としてもベストではないと思いますが何故か処分しきれず手元に置いています。バーツさん自身もこのアルバムを自分の代表作として紹介されたと知ったら赤面するでしょうね。ちょうど中年おじさんが「戦争を知らない子供達」を真面目に歌っていた時代の写真を発見されたように・・・。外盤には珍しくダブルジャケットの見開きに歌詞が書いてあり、中身はどうやら反戦、反体制・・・70年だもんね。しかも、バーツさん自身のお世辞にも上手と言えないヴォーカルも入っていてなんか意気込みだけがカラ回りしているって感じです。しかし、アンディ・ベイという人のヴォーカルと素朴なメロディーが耳にこびりつき、ときどき聴いてしまうという気になる1枚であります。




PORTO NOVO/MARION BROWN


freedom/トリオ
PA-9714(アナログ)
 テナー・サックス=肉体派豪快、アルト・サックス=知性派繊細という根拠のない区分けが私の中にあるらしく、気がついたらなんとなく好みがそうなっています。テナーは、黒っぽい臭い人が好きなくせに、アルトとなると、キャノンボールアダレイなんてあんまり聴きませんものね。
 このマリオン・ブラウンってどちらかというと線が細い方ですが、結構好きです。アーチー・シェップと一緒にやってた人ですが、フリー系にしては音色が明るくてメロディックなところもあり、わかりやすいので気に入ってます。
 このアルバムは1967年オランダでの録音で、ベースとドラムだけをバックにワンホーンで吹きまくっているのがいいですね。特にB面最後のタイトル曲は大好きで、.フリー系の演奏ってそう何回も聴きたくなることってないんだけど、これは別でよく聴きます。




RECITAL PARIS71/ANTHONY BRAXTON


FUTURA
GER23(アナログ)
 理論派マルチリード奏者アンソニーブラクストンによる1971年パリ録音のソロアルバム。B面はなんとピアノソロ。モロに現代音楽って感じで全然わかりまへん。しかもタイトルは余計にわけのわからん数学の数式みたいなシロモノ。この人よくこういうことするんですね。コムツカシイ理屈が嫌い、数学は大嫌いの私にとっては天敵みたいな人です。
 しかし、気になるのがこのヘンテコなジャケット。右下に小さく写ってるのはジョニー・ホッジスです。A面はアルトのソロで、デューク・エリントンの名曲”COME SUNDAY”。ジョニー・ホッジスに捧げられています。この人って、「俺、才能あっから頭悪い奴とは一緒に演らないもんね、一人で演る方がマシだもんね」っていう感じで鼻持ちならない奴だなあというイメージなんですが、即興演奏家としては、やはり聴かせてくれますね。LP片面を占めるアルトソロにひきこまれます。.




ELABORATIONS/ARTHUR BLYTHE


CBS
FC38163(アナログ)
 私はレコードをまず楽器別に分け、その中でミュージシャンの名前順に並べています。もうお気づきと思いますが、このページに登場したミュージシャンは単にアルトサックスのBに並べられた4人を紹介したにすぎません。で、意外なことにこのアーサー・ブライスのLPが何故か7枚もあったんですよ。しかも全て1979年から1982年の間に出されたものばかり。当時売れっ子だったんですね。今、何してるんでしょう、この人?
 改めて久しぶりに聴いてみると、やっぱり好きなタイプでした。まず音色が好みです。それにフリー系の演奏やトラディショナルなものやR&Bっぽいものとかなり多彩な試みをしているのが面白いですね。彼のレギュラーグループは、自身のアルトサックスにドラム、ギター、チェロ、チューバというユニークな編成です。1979年のindianavigation盤ではフリーっぽい演奏をしていたMetamolphosisとShadowsの2曲をこの1982年のアルバムで再演していますが、かなりわかりやすい演奏になっています。One Mint Julepという曲はR&B風で、私にとってはこういったものの方がフュージョンよりずっと好みであります。.